イシダイってどんな魚

イシダイはスズキ目イシダイ科に属する魚で体長30㎝くらいまでを「サンバソウ」と呼び、釣りの対象となるのはだいたい40㎝くらいからです。メインは最低でも50㎝以上、できれば60㎝、70㎝の大型を釣りたいというのが多くのイシダイ釣り師の願望です。

では、どのくらいの期間で60㎝に達するか、ハッキリしたことは不明ですが、15年、20年かかるという人もいれば、もっと早く成長するという意見もあります。いずれにしても、大型ほど賢く、パワーもあるので、そうやすやすとは釣れないのがイシダイの良いところでもあるのです。

幼魚期のイシダイはすべて縞模様がありますが、成長するとオスの模様は消えて体色が銀色になってきます。イシダイ釣り師が「銀ワサ」や「銀ピシャ」といっているのはオスのイシダイを指し、大きくても縞模様が残っているのはすべてメスになります。


↑オスのイシダイ。銀色に変わっている。


↑七縞模様がハッキリとしたメスのイシダイ。

イシダイの仲間にはイシガキダイがいて、こちらはイシダイの縞模様に対して斑点模様が特徴です。以前は、あまり見られなかったイシガキダイですが、水温が高くなってきたせいか、今やイシダイ釣り場ではどこに行ってもイシガキダイの数が増え、ウニエサを使うと真っ先に食ってきて、なかなか本命のイシダイに巡り合えないという現象も増えてきました。

イシガキダイのオスは大きくなって老成魚になると口の周囲がだんだん白くなり、イシダイ釣り師はこれを「クチジロ」と呼びます。小型のイシガキダイは歓迎されませんが、このクチジロは別格でイシダイよりもパワーがあり、80㎝を超えるモンスター級が釣れればまさに一生モノの大トロフィーといえます。


↑クチジロはイシガキダイ(♂)の老成魚といわれる。しかし、30~40㎝クラスでも同じ柄と口の形をした個体もいる。本当のところは不明・・・?

イシダイ科の魚の特長は、どの個体も歯が硬くて口よりも出ているということ。鳥のクチバシ、人間でいうところの“出っ歯”ですね。このためハリが刺さる部分は口先ではなく、口の横、正確には歯の外側の皮膚になります。稀に歯と歯の間にハリが刺さることもありますが、歯自体には掛かりません。イシダイは顎の筋肉が発達していて、仮にハリをイシダイがくわえると、いとも簡単にペンチで潰したようになります。エサを付け替えようとして仕掛けを回収したら、ハリ先が潰れていた・・・そのときはイシダイが噛んだと思って差し支えないでしょう。

口の横の皮膚にハリを掛けるには、イシダイがエサをくわえて反転し、走り出すまで“待つ”ことがとても重要となってきます。詳しくは釣り方編で説明しますが、アタリがあったからといって、すぐに竿をあおって掛けようとしては絶対にダメ。一度逃げたイシダイは二度と同じエサには近寄らないといわれています。

それともうひとつ、イシダイの特長に「鳴く」というのがあります。音を出すといえばイルカやクジラなどの哺乳類がありますが、魚類でもイシダイは釣り上げるとグッグッグッと鳴きます。浮袋から音が出ているようですが、これは仲間に警告を与えている?という意見もありますがその真相は解明されていないようです。