第5回:石鯛リールについて 〜カウンター編〜

石鯛用リールの多くには「カウンター」が搭載されています。今では当たり前の装備ですが、カウンターの登場は石鯛釣りを劇的に変え、釣果を倍増させたと言っても過言ではありません。

今回は、現代の石鯛釣りにおいて不可欠な武器である「カウンター」の意義と、その実践的な活用術について解説します。

カウンターがもたらした「精密な攻め」への進化

私が初めてカウンター付きリールを投入したのは、男女群島の磯でした。 かつてカウンターがなかった時代、タナ取りは極めて「アバウト」なものでした。「春の男女は浅ダナ」というセオリーはあっても、一旦底まで沈めてから少しずつ巻き上げ、「竿1本分くらいかな? 2本分かな?」と手応えで判断するしかなかったのです。

しかし、カウンター付きリールの登場により、上から正確な水深を探ることが可能になりました。狙ったタナをピンポイントで攻められるようになった結果、釣果は一気に伸び、2ケタ釣果も珍しくない時代が到来したのです。

タナを探り当てて仕留めた石鯛

実践! 正確なタナ取りとポイントの把握

カウンターの使い方の基本は、まず仕掛けを竿先まで巻き上げた状態でリセットし、表示を「0」に合わせることです。

投入後、仕掛けが止まった時点の数字(例:18m、20m)を記憶します。ここで重要なのは、**「初めての釣り場では、数投して周囲の地形を正確に把握すること」**です。

  • 最深部を知る: 磯に上がったら、まずはあちこちへ投げ込み、その釣り場の最も深い場所を探しましょう。たとえ「18」で止まったとしても、すぐ横の海溝は「25」まで落ち込んでいるかもしれません。この地形変化を知らずに釣ることは、大きなチャンスを逃すことに繋がります。
  • 探りの優先順位: 基本は最深部、あるいはその付近から探り始め、反応がなければ徐々にタナを上げていくのが定石です。
  • 季節による例外: 春の乗っ込み期や男女群島などでは、最初から浅いタナを狙うのがセオリー。特に男女群島で群れが接岸している時は、カウント「6〜7」といった極浅いタナで爆釣することもあります。

カウントを把握することによって石鯛が爆釣した動画です

デジタルとアナログ、それぞれの特性

現在の主流は電池内蔵の「デジタル表示」ですが、かつてはギアの回転で示す「アナログ式」も存在しました。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

  • デジタル式: 精度が高く、詳細なタナ把握が可能です。ただし、いずれは電池切れが訪れます。モデルによってはメーカーでの「電池交換対象外」となり、ユーザー自身で交換できないケースもあるため、メンテナンス性には注意が必要です。
  • アナログ式: 精度はデジタルに譲るものの、電池切れの心配がなく、メカが壊れない限り使い続けられるという安心感があります。

運用上の注意点

最後に、カウンターを使う上で覚えておくべき「誤差」について触れておきます。 カウンターの数字は、あくまでリールの回転数等から算出された「目安」であり、厳密な「メートル」と一致しない場合があります。また、根掛かりで道糸が途中で切れ、ラインの巻き量が変化すれば、表示される数字も当初とはズレてきます。

数字を過信しすぎず、あくまで自分の釣りを組み立てるための「基準」として活用することが、石鯛師としての腕の見せ所と言えるでしょう。

次回は「石鯛リール~バックラッシュしないために~」です。